円滑な商談の進め方【基礎/コツ】
これから大事な商談を控えている人で、
・商談、営業の会話の流れがわからない。
・商談の構成をどうやって作ったら良いのかわからない。
・初回商談は緊張してしまい、良い商談が出切る自信がない。
・基礎がわからないから、アレンジすることができない。
こんな悩みを抱えていませんか?
僕は、営業経験5年ほどで、1~2年目の時は、300人ほどの会社で成績最下位のダメダメ営業マンでした。そんな僕が、ノルマ150%達成できたのは徹底的に基礎・基本を叩き直したからです。
基礎(土台)があってこそ、アレンジを加えて成功することが出来ますので、しっかり基礎を身につけていきましょう。
目次
商談の流れ
商談を円滑に進めていくには、4つのステップで進めていくことが基本的な構成です。
商談を円滑に進め、高い確率で成約するためには、事前準備~クロージングまでの流れを意識して、顧客ごとの商談ストーリープランを練る必要があります。
基本的な流れ4ステップ
①事前準備
②ヒアリング
③プレゼンテーション
④クロージング
①事前準備
商談を行う前には、「顧客の課題を想定して事前準備」することがもっとも重要です。
成約率を上げるために最も重要なパートです。(準備で成約を8割決まります。)
事前準備を行う際には、フレームワーク活用することがオススメです。
1,What:なにを売っているのか。
→顧客が売っている製品・サービスのことです。
2,Where:どこに対して売っているのか。
→顧客の商材・サービスのターゲット顧客層のことです。
3,How:どうやって売っているか。
→顧客の営業手法、販促・マーケティング活動のことです。
4,What kind:どんな提案をするのか。
→自社が提案したい商材・サービスを通し、お客様にどんなメリットがあるのかを把握することです。
その他には、HPや顧客のSNS/ブログ/経済情報誌などで事前に様々な情報を仕入れることも事前準備には大切です。
情報収集をし事前準備が出来たら、ヒアリング前に「おそらく、このような経営課題を抱えているのではないか。」「それらを解決するためには、自社が提供できるこのようなソリューションが有効ではないか。」といった仮設を立てます。
情報収集と仮設を立てることで、次のステップのヒアリングを円滑に進めることができます。
②ヒアリング
商談のヒアリングは、これからの商談を円滑に進められるかどうかを決定付ける非常に重要です。
ヒアリングでは、商材・サービスのアピールするよりも、顧客にしっかり耳を傾け、ニーズやウォンツ、抱えている課題などを聞く姿勢でいることが最も重要です。
SPIN法
1,Situation
→状況質問。相手の現状を把握するための質問。
例)
状況質問の例
「商談は毎月何件ぐらい実施していますか?」
「営業目標の達成には、あとどのくらいの売上が必要ですか?」
★上記のように、顧客の今の状況を確認します。
2,Problem
→問題質問。顧客の抱える課題を引き出す質問。
例)
問題質問の例
「営業活動をしていて、提案内容が顧客に響かないことはありませんか?」
「顧客自身がどのような課題を持っているのかが分からず、提案に困った経験はないでしょうか?」
★顧客が困っていそうなことを投げかけることで、共感を引き出し、顧客の抱える問題の顕在化を促します。
3,Implication
→示唆質問。顧客に質問をしつつも、顧客が課題を認識するヒントを盛り込みます。
例)
示唆質問の例
「顧客が抱える課題が明確にならないと、なかなか適切な提案内容が浮かばないのではないですか?」
「提案に重点を置いたまま営業活動を進めていれば、顧客は『押し売りをされる』と逃げてしまうことになりませんか?」
★顧客が不快に思わないような配慮は必要です。出来るだけ顧客が自分で課題に気づくこと。遠回しになり過ぎない質問の仕方がポイントです。
4,Need-payoff
→解決質問。顧客の課題に対する解決策を質問の形で提案することです。
例)
解決質問の例
「顧客の課題を明確化できるSPIN話法を取り入れれば、今よりもさらに質の高い提案ができると思いませんか?」
「SPIN話法により適切な提案が出来るようになれば、今後の営業成績の向上につながりませんか?」
★顧客の課題に対して有効な解決方法として、提案したい内容を投げかけます。
③プレゼンテーション
プレゼンテーションで伝えるべきポイントは、相手のベネフィットです。
提案する商材・サービスが相手にとってどんな価値があるか、使うことによってどんな変化があるか、具体的に相手が想像できるぐらい鮮明に伝えてあげることが大切です。そして、相手の行動を引き出すことを意識すべきです。
プレゼンで意識する3つのポイント
1,ゆっくりと声に抑揚をつける
プレゼンをしていると、自分が思っている以上に聞き手に早口だと感じられているということがよくあります。いつもよりゆっくり話すことが大切です。
2,非言語コミュニケーションを取り入れる
言語に依らないコミュニケーションのことをいい、ノンバーバル・コミュニケーションとも呼ばれています。 例として、表情や身振り手振りなどの仕草、声のトーン、服装、などです。
3,間(ま)を恐れず効果的に使う
プレゼンをしていると間(ま)があると怖いと感じてしまい、ノンストップで話し続ける方がいますが、これは逆効果です。
プレゼンでは、メリハリが大切になるため、間(ま)を恐れずに効果的に取り入れていく必要があります。
例えば、「〇〇に関して皆さんはどのように感じていますか?」と質問を投げ掛けた後、少し間(ま)を置いてみます。
④クロージング
ヒアリングや提案といったプロセスを通して、顧客が自社の商材・サービスに興味を示し、購買意欲が醸成されたとしても、クロージングを行わない限り契約締結に至ることはありません。
もし適切なタイミングでクロージングを実施しなければ、購買意欲が低下してしまったり、競合他社に流れてしまったりと、商機を逃してしまう可能性すらあるため、クロージングは営業活動において、最重要のプロセスです。
クロージングのテクニック
1,テストクロージング
テストクロージングは、見込顧客の反応を見極めます。具体的にはこちらの提案している商材・サービスに興味を持ち、利用したいと思ってもらえているかを確認するテクニックです。
「提案内容を聞かれて、気になった部分はありましたか?」
「利用したいと思っていただけましたか?」
「どうしてそう思われたのですか?」
といったシンプルな質問を行い、感想やその感想を持った理由などを聞いていきます。
2,成約語をイメージさせる
クロージングにおいて、成約後をイメージさせることは大切です。顧客は商材の提案を受けた後、提案された商材が自社の抱えている問題の解決になるかどうかを考えます。提案された商材の料金や効果を考え、購入しても問題ないかを考えています。
この時に成約後のイメージをさせることができれば、顧客も購入に前向きになります。
「ご契約を頂いた後に、課題となっている〇〇の改善のためにいつまでに導入を進めましょうか。」
「導入の際のコースやオプションについてどれを希望されますか。」
顧客に成約後のイメージをさせることができれば、「購入するかどうか」の検討から「導入後にどのように運用するか」という意識を変わります。また、成約・導入後のメリットと、どのように顧客にとって利益があるのかもしっかりと伝えることです。